2021-08-17 100度目の挫折と少しはできるようになってきたこと
しばらく続けてみようと取り組み始めたフランス語学習者向けのサイトが難しすぎて早くも挫折した。
自分のレベルと興味に合う教材を見つけることの苦労は今にはじまったことではないが、いつまでこのレベルから上がれないのだろうと暗い気持ちになる。語学に関しては一度の成功体験もなく闇をさまよっている感じなので、少しのつまづきで気持ちが落ち込むことがある。
私のこの落ち込みは、ただフランス語ができないという範囲のことにとどまらず、ほとんどの人ができる大抵のことを、私はうまくこなすことができないというコンプレックスに由来する。
今にはじまったことではないのだから悲しくなっていても仕方がない。
気軽な本を耳で聞きながらおつまみを色々作ることにする。
にんじんをひたすらに細く切って塩でもみ、しんなりしたところにくるみとアーモンド、カシューナッツを炒って砕いて混ぜ込む。コリアンダーとディルも刻んで入れる。ディルは最近料理に取り入れることができるようになってきた。にんにくをひとかけらすって、マヨネーズに混ぜ、全体を和える。
アボカド、きゅうり、トマトを一口大に切る。
白ごまを炒る。生の白ごまを買ってくるので料理のたびに炒る。今日はフライパンを熱しすぎてごまはぱちぱちと跳ね、すぐに色づいた。小さなすり鉢でごまをするのが好きだ。すりこ木であたっているとすぐにふわふわになって容量が増える。増えるから、あまりどっさり一度にすることができない。今日は油がでないうち、粒が残るくらいの粗さで止める。
ごま油と醤油、レモンを絞って、レバノン土産のスパイス、わさびと柚子胡椒も少し。
アボカドはわさび醤油でそのまま食べるのが好きだけれど、たまにはこんなサラダにするのもいい。
花のついたクルジェットを買っていたのでシンプルに、つぶして香りをつけたオイルで焼く。最後に塩。
考えたら、フランスに来たときには料理も全然できなかったのだった。
そのときにもわたしは、普通のひとは普通にできることをなぜ私は何倍もの時間をかけてしかこなせないのだろうとよくめそめそしていた。
きっと人より年月はかかったけれど、料理をすることもそんなに重労働ではなくなった。自分なりの工夫をしたり、もうひと手間かけたらこんな味になるだろうということが少しは想像できるようになった。レシピを見ないでも作れる品も増えた。
手に入れたいものなら、どうにかするしかない。
多分私に必要なのはとびきりわくわくすることでなくても、地道にやるという、その胆力だろう。
なさけなや。